風の舞い--モノクロームの水彩画

裸婦デッサンや単純化を目指したイメージスケッチを楽しんでいます。

源流

何故私は、源流に近い渓谷の絵を沢山描くのか----ということに関してひとくさりやらせていただきたいと思います。

源流付近のイメージ

源流

川はいったいどこから流れてくるのか----と言うことに関しては、子供の頃の大きな謎でした。か細い清水の一筋ひとすじが集まって堂々たる大河になるなどとは、幼い子供にはどうにも想像しにくいことでした。

ある青年が何やらの事件を起こして、逃げるあてもなかったのか、多分多摩川だったと思いますが、繋がれているモーターボートを盗んで上流を目指してずっと走り続けたことがありました。

これを確かNHKだったと記憶しますが、特集みたいな番組で報道していました。記憶違いだったら申し訳ないです。しかし事件は間違いなくあって、どこかの局の特集番組で確かに報道されていました。もちろん随分昔の話です。私が幼かった頃ですから。

源流へ行きたかったと言ったかどうか、その辺はあやふやなのですが、青年が何故上流を目指して走り続けたのか、そこに番組も関心を持っていたようです。

これに私も深い興味を持ちました。私は今も、物の基点、端っこ、分水嶺、虹はどこから立っているのか、寝ている時と起きている時の境目はどんな具合になっているのか----そんな事柄に妙に心を惹かれるものがあります。鉄道の駅でも始発終着の駅が大好きです。昨今はあちこちに繋がってしまってそれがあやふやになっていささか残念ですが。

かようなことから、山深い渓流のイメージに今でも強い魅力を感じます。自分では行けないというのが、また悔しいのですね。

あーえーなーい 時間がー あーい そーだーてるのさー----の感じですね。

絵は、敢えて穂先の揃わない安物の習字筆でポスカラを用いて描いています。水墨画風の素描です。

以前にも似たようなことを書きましたが、墨汁だとそうでもないのですが、ポスカラだとかなりスケッチブックのシボ(表面のザラメ)が目立ちます。どんなに溶いてもポスカラが粉だということが良くわかりますね。

本日もありがとうございました。