風の舞い--モノクロームの水彩画

裸婦デッサンや単純化を目指したイメージスケッチを楽しんでいます。

記憶を描く

野原暮色

幼い頃の私の住まいは平屋の長屋だったし(牛小屋を改築したとかでした)、周辺にある家も大抵は平屋でした。建物そのものが少なかったので、市街地から外れるとこんな雰囲気があちこちにありました。 そもそも子供の頃はこっちの視線が低かったから、世界は…

カエルが鳴くから

池遊びをしていて夕方になったらそんな歌を唄ったことがあります。何人か居ると大抵誰か一人そんなことを言いました。もう全然記憶ないですけど、カエルって夕方になると鳴くのでしたっけ。 どこかにカエル一匹描いてやろうかと思いましたが、そこで失敗する…

夕暮れの運河

これは強い印象として残っているイメージです。夕暮れの運河とその向こうに見える煙に包まれた工場。実際にこんなに煙が上がっていることはなかったですが、描画上はこの方が面白い。 子供の頃、大阪市内の城東運河と呼ばれる運河の近くに住んで居たのですが…

明けましておめでとうございます

月日経ち 頭はぼやけ 歳を喰い それでも新しい年を迎える。喜ぶべきか嘆息すべきか。 いえいえ、喜んで置きましょう。置きましょうと言うのも随分な言い方ですが、とにかく生きている訳です。そして新年のお祝いと称してまた飲める訳です。明日辺り、近所の…

夕方の池

子供の頃にザリガニ釣りをしていて、つい夕方まで遊んでしまったときのような感じですね。あまりぼかさないちょっとぶっきらぼうなポキポキした描画です。しかしこれはこれで一つの描画法であって、悪くはないと思います。 夕方の池 ついつい池とか沼とかの…

雲立つ

遠い風景----というのを、とっと見なくなりました。子供の頃は自らが小さかったので見るものがすべて巨大で風景は遠かったのですが、もっと他にも理由はありそうです。 雲立つ いつの頃からか、久しく巨大な風景とか遠い風景を見てません。昔の後楽園球場が…

暁(あかつき)

鞭声粛粛 夜河を過る 曉に見る千兵の大牙を擁するを 遺恨なり十年 一剣を磨き 流星光底 長蛇を逸す---- の暁ですね。上杉謙信と武田信玄の川中島の戦いを、謙信側からの形で頼山陽が詠んだものですね。詩吟をやらない人でも大抵は知っているのじゃないでしょ…

ロバのパン屋はどこへ行った

ちょっと、古い記憶を描いてみたいと思います。といっても随分なぼんやり絵画ですけども、子供の頃に、ロバが引っ張ってくるパン屋さんがありました。古い人ならあの歌を知らない人は居ないでしょう。 ロバは途中から居なくなって普通の軽トラかバンみたいな…