風の舞い--モノクロームの水彩画

裸婦デッサンや単純化を目指したイメージスケッチを楽しんでいます。

寂し野

クリスマスなのになんという寂しい風景を描くのかと思いますが、しょうのないことにこれが持ち味でして。いつものごとく描いている寂とした風景です。モノクロにはそれが合うのですよね。

寂とした風景をモノクロで描いてみる

寂し野

周辺の雑木林に入るとどこでもこんな感じです。地面を白く抜くとちょっとばかり雪残りみたいに見えますね。

先日の記事みたいな話ですが、林を歩いていてギョッとするのは、多分他人と遭遇することでしょう。でしょうと言うのは、まだ一度もその経験がありません。ハイキングなどと違って、人も歩かぬようなところですので、余程の物好きか不法投棄目的でしか居ないでしょう。もちろん私は物好きの方ですね。モノクロで水彩画を描いている輩なんてのもかなり物好きですものね。

-------------------------------

それはそれとしてクリスマスです。ふと思うのですが、いつの頃からかクリスマスになっても山下達郎を聴かなくなりました。アレを聴かなきゃって感じでしたけど。

きっと君は来ない ひとりきりのクリスマス~

元々君もクソもないんですよわたしなんか。せめて年老いた母のために、いつもよりちょっとマシなケーキを買っていたのですが、その母も今は居ません。買っていたスーパーも、以前は赤い帽子を店員に被せて変なことやってましたけど、笑いものになったのかやらなくなりました。

以来、クリスマスは、私には何等の関係もなくなりました。それで良いのか寂しいのか。なんとも言えないところです。

本日もありがとうございました。

林を抜けて

ちょっと昔の映画ですが、ジェイコブス・ラダー(1990)というのがありました。ホラーとも言える映画ですが、長くなるので簡単に言うと、人は死の直前に長い夢を見る。よく言われることですが、早く言えば人生最後の走馬灯でしょうね。

林の道をを行くイメージ

林を抜けて

映画のなかにはかなりグロいシーンもあります。角の生えた怪物も出てきます。色んなシーンが重なって自分が何者なのかどの世界に住んでいるのか判然としません。最後に、打ちひしがれる主人公の前に死んだはずの息子が現れて光の方へ導きます。大丈夫だよ大丈夫だよと息子は言っています。主人公は負傷した男性のベトナム戦争従軍者で、そこで息を引き取りました。

映画が語っていることはもっと複雑ですが、最後のシーンは特に印象深いです。私がモノクロで描いている絵は光に向かうシーンが多いのですが、これがかなり影響していると思います。あまり長文は書かないようにしますが、この二三年に起きている事柄と世の中のイメージが、私の頭の中で妙に絡むのですよね。

抜け出る道があるでしょうか。海外とは別の事情があって、もしかしたら日本はもう抜け出ているとの説もありますが、期待したいところですね。
--------------
大方の絵はなるべく水墨画風に描きたいと思っていますが、その場合、一度筆を置いた部分へはなるべく加筆しないように修練する、私の場合はこれが大前提です。もっともこれは水墨画に限らずどんな絵でも基本的にそうだと思います。

従ってできるだけ一度で済むような濃度の計算をするのですが、絵の具が変わって以来苦戦しています。乾くと灰色っぽくなって、絵の具にもしかしたらなにか混ざってるかも知れません。画像では分かりにくいのですが、この絵にもそういう部分があちこちにあります。

百均以外では今までそういう経験がなかったのですが、絵の具の性格の違いはあるものだと痛感しました。通販で従来使っていたものを買おうと思っていますが、黒ばかりゴロゴロするなとため息です。

廃工場

個人的な好みでよくこういうものを描いています。廃墟になった工場です。しかしどうも今一つピシッと行きません。ガラクタのデザインがなかなか決まらずに手際の悪さが目立ってしまいました。落ち込まずに色々やってみたいと思います。

廃墟になった工場のイメージ

廃工場

私は廃墟趣味なので、もうちょっと若かったらあちこち潜り込んだと思います。そのうち通報されたりして。今はもう元気がありませんので動き回ることがないのですが、むしろ良かったかも知れません。

しかし白状しますと、夜逃げ感満載のビルに一度忍び込んだことがありまして、階段がそのまま行けるようになっていたからなんですが、一つの部屋がチンピラの溜まり場のようでして、灰皿、散らかった吸い殻、酒の瓶などが散乱していまして、慌てて出てきましたです。鉢合わせしたら大変だと思いました。幸い何事もなかったですが。

廃墟趣味の人のブログなどよく見るのですが、心霊スポットのような印象で語っていることが多いように思います。廃墟を無理にそれと絡める必要はないと思うのですが、雰囲気的にそうなってしまうのでしょうね。

でも実際怖いのは他の誰かと出くわすことだと言います。単独行動だったらお互いに怖いでしょうね。

ビックリしあって仲良くなって。そういう結末で行きたいものですね。

 

溜め池

私にとって水と樹木と岩石はルーチンです。元々は描画対象としては見ていなかったので苦手でしたが、それを克服する意味で始めました。今はこっちが多くなっちゃいました。これはごく普通の水彩画の描き方です。描く度にどの方法で描こうかなどと、それなりに悩みも大きいです。

パターンで考える描画

溜め池

一口に描き方と言っても考え方が色々ありまして、これはなるべく単純なパターンに置き換えてペタペタ絵の具を置く方法です。どんな方法でも絵は描ける。早く言えば適当に散らばった模様からでもある種のことを想像しながら絵は描けます。絵画の不思議な部分ですね。

私の住んでいる地域は街の外れ、山の始まりみたいなところでして、あっちこっちに溜め池があります。いつの間にか池や沼を自転車で巡るのが楽しみになっていますが、たまに釣りをやっている人が居ます。大体は禁止なんですがね。さすがにヤバそうな人とは遭遇したことはないのですが、実は子供の姿をまったく見かけません。ずっと前からです。

事故が多いので、一般的には子供は溜め池には近づくなということになっていると思いますが、それだけじゃなく、池遊びや泥遊びをしなくなっているような気がします。今から更に未来の子供たちは何をして遊ぶのですかね。仮想空間でしょうかね。

そういえば内閣府ムーンショット計画でもそんなことを言っていますね。誰が考えるのか、ちょっと不思議な気がします。あれがデマだったりして…。

本日もありがとうございました。

崩れる

危険なイメージ。崩壊する斜面のイメージで描きました。例の学童用の絵の具で描いています。それなりにちょっとずつですね、慣れが出てきたかなという感じがなくもないですが。

斜面が崩れるイメージを描く

崩壊する斜面

こういう絵はかなりのところ偶然性が勝負ですね。でありながらも一応のコントロールがあるのは奔放な水彩画を描く人と同じです。前回のとかなり違った描画になりました。妙な筆跡が残っていますが、そこをもうちょっとと思ったらダメですねこの種の絵は。そこはもう成り行きです。

絵的にある程度のサイズが必要なのでいつもよりデカいです。以前から申し上げていますが、はてなさんでは大きな絵をリサイズして貼り付けるとイメージがボケます。クリックして観てやってください。

本日もありがとうございました。

大河原

大きな河原です。大河原という町とは関係ありません。原野的な河原のイメージです。

先日の絵の具で苦労しています。手元にそれしかないのであれこれ試しつつ描いています。

河原をシーンとして描く

大きな河原

実に不思議な感じで、濃淡を付けて描いても乾くと皆同じになります。濃度に差が出ない。濃淡は重ねるしかありません。従って一発で終わるところが終わりません。

しかし妙に、こういう絵の具に出くわすと意地になってあれこれやる性格です。昔やってたカメラがそうでした。壊れたのを直し直し使うのが面白い。そんな性格です。絵の具も安物を使うのが面白く感じるのですね。もちろん、展示を目的にした完成品では多少はマシなのを使いますが。さすがの私も…。

しかしこれはこれで、しばらくは色々やってみます。そのうち案外面白いものが描けるかも知れません。

映画のシーンのような絵を描きたいと思って絵を描き始めました。そもそもはそこが出発点です。現実にはあまり見かけない壮大なシーンが描ければと願うのですが、そのためには脳みそに様々なシーンを記憶させる必要があります。でもこれは、覚えの悪い年齢になると結構大変でして…。

本日もありがとうございました。

渓流--2

渓流の絵はこれまでにも何度か描いています。しかしこれは正直言うと失敗作です。いじり過ぎました。

f:id:kazenomai:20211127232558j:plain

渓流--2

いつもの水墨画風ではなくて一般的な水彩画の感じで描いたのですが、絵の具がなくなったので、急場に学童用を使いました。こんなものはそんなに変わらないだろうと思っていたのですが、何だか全然冴えません。乾いた跡が安っぽいと言うか、意外でした。ちょっと顔料濃度が足りない感じです。ピリッと決まらなくて、それを修正するのにあれこれやっていましたら遂にこんなことになってしまいまして、完全にいじり過ぎました。

もっともこれは、慣れによって修正できるかも知れません。かなり沢山買ってしまったので、工夫してなるべくは使おうと思います。貧乏性なので、展示用の作品はちょっとしんどいですが、練習用ならなんとかの感じですね。

しかし違いはあるものだなとつくづく思いました。白を混ぜてガッシュとしてなら使えるかも知れません。いつかやってみたいと思います。

本日もありがとうございました。