風の舞い--モノクロームの水彩画

裸婦デッサンや単純化を目指したイメージスケッチを楽しんでいます。

水面の下の世界

池や沼ではなくても、単なるぬかるみの水溜まりの水面をぼんやり眺めたことってないでしょうか。草ぼうぼうの近所の空き地に雨上がりなんかで水溜まりができるとあっちやこっちがキラキラと輝いて、気にも留めなきゃ何でもないのだけど、私には結構幻想的に見えたりもしました。

水面の反射を描いてみる

ぬかるみの水溜まり

池とか沼では水面が大きすぎるのだけど、ぬかるみにできた水溜まりは小さな小窓が開いて、その向こうに別の世界が拡がっているような錯覚を抱きました。鏡の向こうの世界みたいなものですね。

この場合、水面が小さいから良いのですね。そこに人知れない小さな世界があるようで、大人になってもその性格を引きずっていますが、ひとりでそんな空想に浸るような子供でした。キラキラをあまり眺めているとくしゃみをするのですが。

いずれはなくなる水溜まりなので、まさか生き物は居ない(微生物を除いて)。しかしそれが居る世界があったのです。ぬかるみの水溜まりではないけど、海辺の磯にはそれに近い世界がありました。磯の岩のへこみ(小学校の小プールくらいかな)に海水が溜まっていて、そんなところに魚が結構沢山泳いでイソギンチャクなんかもいまして、それは大海と切り離された完全に独立した世界でした。きっと満潮時に波に洗われるか浸かってしまうのでしょう。

私は大海よりもそっちが興味深くて、ちょっと潜ってやろうと思いましたが、結構底が深くて怖くなって止めました。でも潜ったらきっと幻想的だったに違いないと今でも思っています。

水面というのは、世界を分ける境界線でもありますね。異次元なんてないですかね。