風の舞い--モノクロームの水彩画

裸婦デッサンや単純化を目指したイメージスケッチを楽しんでいます。

この道は…。

過去にしくじったと判断し、ボツにした絵にもゆっくり考えてみると面白いものがあったりします。

思い浮かんだ道の絵

それが何かはともかくとして、少し手を入れると別のアイデアが浮かんだりします。早く言えば想像の産物です。私はどこかへ続く道を想像しましたが、全く別のものに見えるかも知れません。やや抽象画になりました。


しかし考えてみると、現場でスケッチしようが想像で描こうが別の何かに触発されようが、結局の所、私達は脳にあるものを描いているのです。従って、仮に同じものを描いても、すべて違うのは当たり前…。

 この道は いつか来た道 ああ そうだよ アカシアの花が咲いてる

不思議なことに、この歌を学校で歌ったことはありません。しかし音楽の教科書には載っていた記憶があります。その記憶が錯綜しているかも知れませんが、教科書には、民家の前の道を懐かしむように何かを探すように腰をやや屈めて歩く子供の挿絵がありました。

ぼんやりと、何度も眺めた記憶があります。私は引っ越しが多かったので、過去とその場所に思い入れのある子どもだったのだと思います。そしていつの頃からか、林の中に道が伸びていて、どこかへ続いている、そんな光景が好きになりました。しかも逆光になると余計に惹き込まれます。

手を入れているときはこの歌を思い出したりはしなかったのですが、描いた自分の絵を眺めていて、つい思い出しました。とてもアカシアの花が咲いていそうもなく、出来もイマイチではありますが…。

なお、これは墨汁で描いています。スモークな感じも悪くはありません。

本日もありがとうございました。