風の舞い--モノクロームの水彩画

裸婦デッサンや単純化を目指したイメージスケッチを楽しんでいます。

光抜きで街をイメージする

ラフな絵が続きますが、お許し願います。暗示ということについてあれこれ考えていますので、一連をやってしまおうと思います。

光抜きで街を描く

これも光抜き形抜きですが、光抜きといっても、絵から光を省くという意味ではありません。省けません。

随分ラフな描写ですが、単純な光抜きだけで街が暗示できるか----を考えてみます。

これはどこにでもある平凡な街の通りのイメージです。なんだか昭和三十年台のスリラー映画が匂わないでもありませんね。

色彩をここでは考えませんが、街と言わず森と言わず、物事は全て明暗で見えています。することは、それを単純化して配置するだけです。言葉でいうと簡単ですが、それがなかなか難しい。

 結局素描力を磨かないと光抜きも簡単ではありません。抜く位置や形を判断できません。でも、それが崩れていてもなかなか面白い雰囲気が生まれるときがあります。その辺から絵画の面白さを考えれば良いと思います。絵画には様々な要素の集まりですので、正確性ばかりでは面白くありません。

まったくの初心者にこれをやってもらうと面白いです。どうなってもいいからと、遊び半分でやってもらったら、結構面白いパターンが生まれたりします。

逆説めいて聞こえるかも知れませんが、あまり経験がないということであれば、誰でもそうですが、細かく正確に描くわけにはいきません。従って、崩れてはいても結局は大雑把、悪く言えば少々乱暴に描くしかありません。しかしそれが単純化の入り口でもあります。

日々絵画の不思議さを思うばかりです。

本日もありがとうございました。