風の舞い--モノクロームの水彩画

モノクロを主とした裸婦デッサンや単純化を目指したイメージスケッチを楽しんでいます。

妖し

うっふっふ、怪しい不安な雰囲気ですよ。このところ、とんと眼が劣化してしまいまして、そのせいか絵がどんどんこっちに傾いています。形どうこうではなくて雰囲気を描く方向ですね。

雰囲気を描く

眼の苦労の始まりは若い頃からだし、歳を食っての劣化はすでに何年も前に気づいていたのですが、まさかなあとは思いながら、いよいよその速度が増してきた感じです

ものがボケて見えるのはともかく、両眼のピントの合う位置がズレてきて、絵を書く場合は筆の接地位置の触れるか触れないかの微妙な部分があるのですが、そこがちょっとばかり掴みにくくて閉口します。こうやってタイプしていても文字がぼやぼやです。

こうなったら完全に現代アートにずれてしまうというか、それでも悪くないなと思っています。墨絵なんかはその微妙が命だったりするのですが、あっち系はどうでも良かったりするタイプのがあるので案外おもしろいかも知れません。

しかしながらふと思うのです。行きがかり上で絵を描いているけど、そんなにまでして描く必要があるのか、ボケ防止なら他にいくらでもやることはある、とまあそういうことはあるのですが、いまさらそこをあれこれ考えてもしょうがない。いっそボケたほうが面白いかも知れないし、物事はどう傾くか知れません。

とは言うものの、不自由を抱えながらここまでよく持ったものだと思います。うちの冷蔵庫と一緒です。買い替えた方が電気代がとかいうのですが、こいつが逝くときは自分も危ない感じが妙にしてしまうのです。富士通の見るからにの安物ですがもう30年動いている。ヤヤコもええ歳になります。家族を東京に呼んで以後のことを全部知ってる。すっかりシミが出てサビだらけだけど、捨てられません。

それでもいよいよ廃棄になったときはかなりみっともないだろうなと思います。あんなオンボロになるまで使ってたのかって。大昔に福神漬こぼして固まったままだし。その赤い塊に、もしかして死骸でも隠してやがったかと邪推されたり。並びの一家が嫌われ者でとくに親父が頭を取るタイプでそういうの見つけたらあれこれ言うに違いないのですよ。町内ろくな奴いないですよ。

おっと、完全に余談でござました。くるものはくる。しょうがないものはしょうがない。むしろ今までなんとかなったことを感謝する。

これでございますね。

 

明日の良き日を。