風の舞い--モノクロームの水彩画

裸婦デッサンや単純化を目指したイメージスケッチを楽しんでいます。

売れないミュージシャン

これはまた今までの描画とは違う表現ですが、時には違ったことを模索したくなります。コケる場合もあるし、なんとかなる場合もある----ということなのですが…。

鬱屈した人のイメージ

こういうものが受け入れられうかどうかは分かりませんが、ひとつの取り組みです。可能性はどんなものにも潜んでおり、思わぬものに繋がるかも知れません。

まだ学生だった頃、世は学生運動とデモの時代でした。多くの若者は朝日ジャーナルを小脇に抱えて、あれこれと他人と議論したがる。それがひとつの気取りでもありシンボルでした。そのための溜まり場になる喫茶店がそこいら中にあって、一杯百円のコーヒーで朝から晩まで粘るのでした。

 画家崩れやミュージシャン崩れがあちこちに居て、毎日何か言いたくて、議論で他人を打ち負かしたくて、皆長髪で、痩せていて、金もないのにタバコを吸い、目は血走り、口は尖り、多くは自堕落と不満で鬱屈していたと思います。

私が入り浸っていた喫茶店には音楽系もチラホラ目にしましたがむしろ漫画家志望者が結構出入りしていまして、毎日熱の入った無益な議論を繰り返していました。例えて言えば、それがガロCOMの時代でした

全く冴えない時代を生きた私でしたが、私は更に冴えず、それでもふと思い出すと懐かしくもあります。知ったなかにはどうにか漫画家劇画家になった人も居ます。あまりパットはしませんが。

以前、イラストレーターのある集会に参加したことがあるのですが、完全にヘビメタ系の格好をした人が何人か居まして、これでイラスト描いているのかと、ちょっと面白く感じました。そんなことを、何の理由もなく、つい思い出してしまいまして。

なおこれは墨汁で描いています。

本日もありがとうございました。