あまり言うことはありません。形をなぞることを避ける意味でも、明暗を掴んでその位置に筆を置くように描いています。やはりここでも暗示を考えます。
形を描くのではなく、置いた筆のタッチが形になるということを考えれば興味深いと思います。
このような練習では細部は一切必要なく、顔も描く必要はありません。どうしても描きたいのなら暗示的にほんの僅かにとどめておくのが良いと思います。実際はその方が難しいのではありますけれど…。
それよりも、対象物が持っている雰囲気、身のこなしや全体が醸し出している大まかな印象を描くことができればと思います。
多くのクロッキー会場などでは線描に終始していて、明暗を考える人が少ないのに気付きます。これは多分、室内の照明が、天井からぶら下がった多くの蛍光灯であり、モデルに当たる光が拡散光になっていて、興味深い陰影ができないせいでもあると考えます。
少々考えたい部分であるように思えます。
本日もありがとうございました。