風の舞い--モノクロームの水彩画

裸婦デッサンや単純化を目指したイメージスケッチを楽しんでいます。

怪し野

京都に--化野(あだしの)--というところがあります。昔、葬場だったといい、念仏寺なる寺もあり、如何にもなその名と雰囲気です。若い頃、社員のリクレーションで行ったことがあるようなのですが、全然覚えていません。当時の私の脳みそは全然別のところに関心を持っておりました。

怪しげな野のイメージ

リクレーションで行くくらいですからとうの昔から観光地です。でも、夜ともなれば、その昔は歩ける雰囲気ではなかったかも知れません。

いったい、あだし----の語源はどこから来ているのでしょう。如何にも怪しげです。気配の漂い感満載です。はかなく虚しく徒に----辺りの意味だそうですが、日本霊異記を持ち出すまでもなく、野の多くはいたる所、化しであり怪し気です。

そんなことを連想しながら描いたのですが、全くの偶然に、絵の下部に、野をひとり旅する昔の、少なくとも室町より前の女性と思しき姿が浮き出ました。

意図して描いたのではありません。全くの偶然です。

絵には色んなものが勝手に現れます。不思議なことだと思います。

本日もありがとうございました。