風の舞い--モノクロームの水彩画

裸婦デッサンや単純化を目指したイメージスケッチを楽しんでいます。

野の花の抽象的表現

全くの抽象表現ですが、野に咲く花です。ここまで行くとさすがに具象の部分は殆どありませんが、これもイマジネーション絵画と言って良いと思います。

野の花の抽象表現

色が加わると意図は割とはっきりしますが、モノクロではほぼ抽象表現になります。しかしそれでも、モノクロだけで描かれる明暗の小気味の良いリズムみたいなものを探してみたいと思います。

 形は不明でも絵は何らの支障もなく構成できます。でなければ世に抽象表現が存在するはずがありません。何でも良いみたいなものですが、実はこの類の絵は難しいのです。決してやたらなことをやっているわけではありません。

もちろん人には好みがあり、この類を拒絶するタイプの人も存在します。人は誰でも模索しながら芸術表現をしており、多くの場合、まったく思い通りにならず、狙ったものをなかなか表現できないのが普通です。

その段階にあるものを、時には揶揄されることがあります。しかし、世間に無理に理解させようとは思わぬほうが良いと思います。すべての人に自分や自分の仕事を理解してもらうことは不可能です。

飽くまで個人的な考えですが、練習の一部として、出来上がりよりもむしろ自由に絵の具を遊ばせてトーンの幅が理解できることを狙えば良いと思います。結果云々はひとまず後回しです。

というのは、一般的に初心の人(私もその類ですが)は強いコントラストがまず描けません。光の幅(トーンの幅と言っても良いですが)はなかなか掴めないのです。淡彩なら描けてもその先はやれません。思い切ったことをやると絵が壊れそうでついつい小心になりがちです。そのようなときは、むしろ最初からお遊び感覚でやるのもひとつの手だと思います。

お遊びなどと言うと語弊がありますが、それは単純にものの例えの問題です。小さなことに絡んで物事は成せません。偶然が教えてくれることは多いのです。偶然はお遊びに最も多く潜んでいます。且つまた最も偉大な教師だと私は思います。小心になりがちな時はお遊びの神様に鍛えてもらうのも悪くはないと思います。

もちろんこれは、まったくの私の考えです。人はそれぞれに違った思考と世界を持っており、それぞれのことを淡々とやれば良いのだと思います。

本日もありがとうございました。