風の舞い--モノクロームの水彩画

裸婦デッサンや単純化を目指したイメージスケッチを楽しんでいます。

峡谷

峡谷というよりは狭谷です。深く狭い谷底。

最近似たようなのばかり描いています。どういう訳かそうなっちゃうのですね。こういうものでも大雑把な筆のタッチを置くところから進めるので下描きはありません。

 

 

それはやっぱり難しいですが、整えるのがここの目的ではありませんので眼を瞑ってやっています。瞑っては描けませんがね…。正直言うと当たりを取っても結局はあまり変わらないのですね。ここで描いているものは全てそうです。しかしながら、整理単純化仕切れない部分がいっぱいで、道は遠いです。

何故こんなところばかり描くのかと言うことに関しては、子供の頃からこんな場所が好きだったと言うしかありません。森の神秘と言うか、そんなところへ行った経験もないのに、何故惹かれるのかと言うことに関しても分からないままです。

山梨での子供の行方不明事件(事故ですか)はこの頃はもう語られなくなりましたが、直ぐに戻れるという了解事がなければ山の中はまことに恐ろしいです。昔の武芸者は山籠もりして五感や肝を鍛えたと言います。六感もあったでしょうか。津本陽さんの小説を読むとそんなことが書いてありました。ほんとかどうかは知りません。

そんなところを単独行してテントを張れる人をある意味で尊敬します。最初から余程の肝っ玉を持ったものでないとちょっとしんどいのではないでしょうか。夜中に何で出てくるかわからない。キャンプ場ならともかく。

しかし、全きの一人になって、そんな条件でしか体験できないことを味わうということは、一度くらいはあっても良いかなと思っています。最早体力的にも無理ではあるのですが、一時はテントの購入なども考えたりしました。色々調べてみると自分には無理だと判りましたが…。

俗から放れてみる。人は心の問題を常に抱えます。メディアの大好きな--自分と向き合う--と言う言葉を、私はあまり好きになれませんが、自画自賛、歪み、やっかみ、気取り、驕り、他人を貶めたい気持ち等々。日常そんなものを一杯くっ付けて生きているのが人間なので、ちょっとでもふるい落とせないですかね。無理でしょうかね。

本日もありがとうございました。