私も絵を描き始めた頃に教わりましたが、形には正と負がある。ポジとネガですね。
これは仮にそう呼んでいるに過ぎませんが、ポジとはポジティブ、つまり描こうとしている主題のことです。しかし形は主題の外側にもある。これを負の形と言い、絵を描くにはこれを意識する必要がある、その理由は主に構図上のことでした。これを意識しないと良い構図は取れないと。
しかし私には、ちょっと別の意味でも面白い部分があるように思えます。
例えば裸婦のモデリングをするにしても、一般的には主題、つまりポジの方を描きます。絵画でも、ポジの形をとってしまえば周りを埋めるのは容易ですが、その場合は特にネガティブペイントと言わずとも、絵を描くなら誰でもやっていることです。
私は形抜きと個人的に言っていますが、外側の形に対する素描力も大事ではないかと考えるのです。周りを描くことで主題を浮き上がらせるのはなかなか面白い練習ですが、普段はあまりやらない逆を考えるので、なかなか思うように行きません。
しかしやってみる価値はあると思います。主題に対する素描力がどれほどあるかは、逆を描くことによってより認識できる思います。
いきなりが難しければ、薄くアタリを描いてからでも良いですし、本来は人に見せるものではない練習ですので、なるべくなら、うまく行かなくてもアタリなしでやってみる方が良いと思います。
何でも試してみましょう。ネタティブ思考にならないように…。
本日もありがとうございました。