抜きの練習をやっています。岩場のようなところです。
これは透明水彩をおやりになる方であれば必須の練習だと思います。
言わずもがなですが、つまりは周りを描くことによって主題を浮かび上がらせる方法です。ネガティブペイントと呼ぶ人も居られますが、私は単純に形抜きと言っています。
描き残し絵画と言っても良いですが、これを十分に練習している人の絵からは胸のすくような小気味の良さを感じることがあります。ここを観察するだけでも描き手がいかなる人であるかを察っせられる気がします。
透明水彩に限らず一方へしか進まない描き方は古来からあると思うのですが、一般的に不透明や油彩の経験しかない人はこれがなかなか難しいようです。
そちらの絵画にその必要はないと考える人が多いようですし、現実に、透明水彩を素人の趣味だと断じる人も存在します。
しかし私は、描画に関する思考には絶えずフレッシュな感覚が必要だと感じています。もっと好奇心を広げるべきだと思います。ここで詳しくは述べませんが、不透明な描画に於いては逆に明るい色で形抜きをすることが出来ます。
練習はどこでもできますし、言ってみれば野球選手や卓球選手が素振りをやるようなものです。昔の武芸者だって練習なくして刀も振れません。絵かきもそれに習いましょう。
と言いつつも、残念ながらこの絵も見事に失敗しています。上部は割とうまく行ったのですが下部は放置しておいた方が良かったかもですね。
そういうことも含めて経験を積めればと思います。
本日もありがとうございました。